最期の言葉

話すことができなくなった息子ですが、首を少し動かしてYes/Noを伝えることは、最期2,3日前の意識がなくなるまで出来ました。
意思疎通は、Yes/Noで答えられる質問が中心になりましたが、それと別に息子の方から話したいことは「あいうえお?かきくけこ?さしすせそ?…」と聞いて、あ行〜わ行を絞り込んで、「あ?い?う?え?お?」と聞いて文字を確定させて、最初の数文字が分かったところで推測して確かめて(例えば、「か・つ・て・ゆ・き・お・う」→「遊戯王のカードを買ってほしいのね?」という感じです。)…という手順で行っていました。あまりに手間が掛かるので医師もびっくりしていました。指差しや目線で位置を示すことが出来ていたらもっと楽だったと思うのですが。

意識がなくなる前の最期の言葉は「だいすき」。
「他に話したいことは?」と聞くと、僅かに首を横に振りました。
薄れゆく意識の中で、それだけは伝えたかったのだと思うと、愛しくて涙が止まりません。