最近読んだ本

「進化の話」という点では同じジャンル。

一万年の進化爆発

一万年の進化爆発

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎と同じ流れ。人間が、「人類」というほど固定的な生き物ではなくて、実は今でも進化を続けていて多様であるという話。
ホントか?と思うところが多々あります。優生学的な人種差別に繋がりかねない話でもありますし。
19世紀までは豊かさと子孫を残す数は比例関係にあったので、豊かになるための要因が人類に普及していったわけだけれど、豊かさと子孫を残す数が反比例する今後はどうなっていくんでしょう。

こっちはもう20年も前の本。今更読みました。20年も経っていれば、最新の研究は、この本の内容よりずっと先に行っていて、もっといろいろなことが判明しているんだろうと思うけれど、自分には十分刺激的でした。

免疫系の世界では、限られた複数の遺伝子を掛け算式に組み合わせて多様な抗体を作り出し、その中から抗原にぴったりなものが増殖していくと言う話。上記の本での免疫に関する進化の話は、こっちの本を読むと納得です。免疫系は1つの個体の中でさえ突然変異的な生成と選択をすごい勢いで行っているので、人類という単位で見ても進化が速いはず。

免疫系と脳神経系の相似という話は凄い!

抗原に対して抗体を作り出すように、外界の刺激に対応して脳内化学物質を作り出しているんだろうなあ。心とか思考というものもミクロなレベルでは物質の働きに還元できるんだろうな。

他にも日本vsアメリカの大学/大学院教育とか、最高レベルの研究所に所属することで見えてくる世界、とか面白い話が一杯。

今は、この本を読んでます。

進化しすぎた脳  中高生と語る「大脳生理学」の最前線

進化しすぎた脳 中高生と語る「大脳生理学」の最前線

これも面白いです。

やっぱり本を読むのはいい!