子宮内膜症について

去年のblogを見てみると、全く病気について書いてなかったので、ちょっと書いておきます。女性にはありがちな病気なので同じ病気の人の参考になりますように。

経過

昨年8月に卵巣の腫れが発見され、「自然に消える人もいるので様子を見ましょう」ということに。ところが消えるどころかスクスク腫れが大きくなって11月には手術を勧められる。不妊治療のため毎月診察を受けていたので発見されたけど、そうでなければもっとひどくなってから内科へ行って「ストレス性の胃炎ですねー」とか言われてそのうち手遅れに…という展開だったかもなぁ。)別の医者に診てもらうと「ガンかも」と言われ真っ青に。しかしMRI検査で「たぶん良性」ということになり、一安心。

子宮内膜症は子宮の病気ではなくて、子宮の中にあるのと同じ種類の組織がなぜか子宮の中以外の場所にできてしまうという病気です。この組織が、毎月出血していろいろな症状を引き起こします。私の場合「子宮以外の場所」が卵巣だったわけですが。

良性ということになると、どう対処するかは自分で決断しないといけないんですね。子宮内膜症薬物療法というのは現状「治す」ことはできなくて、排卵を止めることによって「病気の進行を止める」ことしかできません。排卵を止めてしまうので不妊治療とは真っ向から対立します。。
医者はとにかく手術を勧めました(3箇所で診てもらいましたが、全員)。この病気の場合、薬では治らないし、手術して組織を採取しないと確定診断もできないので、良い医者は薬物治療を勧めないものらしいです。
最初は「手術しないで不妊治療優先、卵巣の腫れが危険なところまでいくまで様子見」という方向で考えてました。しかしそのうち症状がどんどん強くなりました。腹痛で立ち続けたり歩いたりするのが苦痛に。仕事で客先と自社オフィスの間を毎日1往復以上していたのですが、移動がつらくて泣きそうでした。
それで手術を決意。婦人科の腹腔鏡手術の症例がそれなりに多い病院へ。しかし良性の病気なので手術まで相当待たされることに。。その間、相変わらず仕事はストレスフル。症状が悪化して、タクシーで通勤するようになってました。残業代は自腹のタクシー代に消えた(涙)。
←終電後まで働けばタクシー代が出る会社だったのですが、そこまで働くのは無理。当時、別チームは夜になるとPM・PLクラスが弁当を大量に買い出しに行って徹夜もやっていたけど、ウチのチームは夜22:30までに全員帰ってもらってました。それでも残業100時間超ですが…orz
腹腔鏡手術で卵巣自体は残して膿腫だけを除去しました。医者によると卵巣以外は綺麗だったらしい。(これはちょっと疑っている。。普通、大きい膿腫がある場合は腹腔内にごく小さい病巣がたくさん散らばっていることが多いらしい)
術後、1週間で退院しました。その後、私は仕事に戻らず退職しましたが、同じ病気をしたことがあるという看護士さんは1ヶ月後に復帰したと言っていましたので、激務の人の場合はそれくらいが復帰の目安だと思います。(よく10日とか2週間とか書いてあるけれど、大変だと思う。)

子宮内膜症不妊治療

どっちを取るか、自分で決めないといけないわけですが、自分の経験からは断然「なるべく早く腹腔鏡手術をして、それから不妊治療再開」を勧めます。
私の場合は手遅れになる前に手術に踏み切れたので卵巣が両方残りましたが、悪化してからだと最悪全摘出になる危険があります。
また、子宮内膜症だとどういうメカニズムかよくわからないものの、卵管その他が無事でも不妊になることが相当な確率でありうるらしいです。この場合、不妊治療上は「原因不明不妊」という扱いになります。私の場合、たまたま卵巣が腫れるところまで悪化したので子宮内膜症がわかったわけですが、子宮内膜症が軽度のまま発見されていなかったらずーっと「原因不明」のまま苦しんでいたと思います。原因不明と言われていて生理痛やPMSが重い人は疑ってみた方がいいかも。(私の場合、卵巣の腫れが悪化する前でも、重い日は市販薬が効かないくらいでした)