BOOX Noteレビュー

3週間以上経過したので感想をまとめます。
※ 常にA2モード(速度優先の白黒2値モード)で使っていますので、その前提で御覧ください。
※ 本レビューは2018年7月アップデート後の状態です。(7月のアップデートでノート機能が大幅に改善されてます。)また次のアップデートも既に予定されているようなので楽しみ。

発光しないE-Inkを使った目に優しい画面表示、E-Ink端末としては高速な動作、そして10インチ級Androidタブレットとして最軽量の実測340gを誇ります。
定価は税込69,800円、セールでは1万7千円引き。ライバルはシンプル軽量なソニー電子ペーパーDPT-CP1(税込75,384円)。
※ 最近BOOX NoteSという49,800円の廉価版が出ましたが、BOOX Noteのセール価格と比べるとあまり値段が変わらないので廉価版を買うメリットはないかと思います。

ただし、非常に癖のある端末なので、購入を検討するなら自分の使い方にフィットするか良く調査する必要があります。

Android端末として:
前記事のとおり、Rotation Control戻るボタンは必須レベルだと思います。BOOX Noteで使いやすいアプリや「こうカスタマイズすると使いやすい」という情報を知らないと使いこなせないので、他の人のレビューは貴重。買った人はどんどんレビューを書いてほしいです。

一番の問題として、使えないアプリ・使い物にならないアプリがあります。他ユーザのレビューを探して確認するか、人柱覚悟で買ってみて確認するしかありません。
A2モード(速度優先の白黒2値モード)では、反応速度が遅すぎて使えないということはあまりないのですが、ボタンなどユーザインタフェースが見えなくて操作しずらいアプリはよくあります。例としてDropBox。使えるアプリなのですがごく一部、困る場面があります。
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エクスポートするにはこの画面で「保存」ボタンを押さないといけないのですが、どこに「保存」ボタンがあるかわかります?正解は右下の空間で、ここを押すとエクスポートが完了します。こんな感じなので、Android端末を他に持っていない人には勧められません。

また、純正アプリ以外ではペンで描く機能が遅くて使い物になりません。
EvernoteOneNoteについてはペン入力機能だけでなく、他端末で作成したメモを表示するだけでも、普通に動いてくれません。
Evernoteはノート一覧・ノートブック一覧が遅くて即アンインストールしました。
OneNoteはノート閲覧だけなら大丈夫です。ただ、ページをスクロールさせようとしても反応しません。描画タブで左端のアイコンをタップしてペン入力モードをONにしてから二本指でスクロール/拡大縮小、という方法はあるものの、遅くて神経を使います。
EvernoteOneNoteについてはファームウェアで中途半端な最適化が入って問題を起こしていそうなので、今後システムアップデートで改善されるかもしれません。

あとは、WiFiが2GHz帯のみ対応で、ネットワーク接続に時間がかかります。これが地味にストレス。WiFi接続しているとぐんぐん電池が減ることもあり、基本オフライン・通信ONにするのは限られたシチュエーションだけ、と割り切る方が楽です。(追記:WiFi接続しているとぐんぐん電池が減るのは不具合だったらしく、2018年9月のアプデで修正されたとのこと。体感的にもアプデ後は電池持ちが良くなった気がします。)

電池持ちについて、E-Ink端末といえば1週間は充電しないのが普通というイメージがありますが、この端末は普通のAndroidタブレット寄りだと思った方が良いです。WiFi接続していれば電池が減りますし、ばりばり本を読んでいるとオフラインでも電池が減ります。ただ、使わない状況であればスリープせずとも電池が1日持つのでノートアプリで書きかけノートを表示した状態で放置し、思いついたらすぐ書き足す、ということができるのがメリット。(追記:ペンをタブレットの上に置いて放置すると電池が減ります。それでも1日持ちますが気をつけないとけっこうやってしまいます。)

電子メモとして:
ということで、スリープしなくてもWiFi/Bluetoothオフなら1日電池が持つのを活かして、電子メモとして使うのがおすすめ。
スリープ解除なしで即書き始められるのと、視差が少ないのが快適。
もともと字が汚いこともありますが微妙な遅延のために殴り書きになりがちです。どんなに早くペンを動かしても追随するので殴り書き用途に向く、とも言えます。殴り書きするつもりでガシガシ描くなら快適です。
このあたりのペン入力と遅延の関係については、手持ちのiPad系と十分勝負になると思っています。(個人的な感想ですが古いiPadProよりは早く、新しいiPadとも互角以上かと)ただ、画面右端1cmくらいは、入力のズレがあって書きづらいです。
7月のシステムアップデートにより、PNG形式の自作テンプレートが使用できるようになり、Sonyのテンプレートを便利に使っているのは前記事のとおり。書いたメモはDropBoxEvernoteへ保存できるようになりました。

読書端末として:
純正ビューアのNeoReader,各種電子書籍ストアアプリ(Kindle,Kobo,その他)、Android版のビューアアプリ各種などで快適に本が読めます。他のレビューで苦情の多いhontoもA2モードなら問題ないですし、本機の本領は「Kindle/Kobo以外の本も大画面E-Ink端末で読める」ところだと思います。
ただ、電子書籍ストアアプリの電子書籍は、本によっては本文の色がグレー表示されてコントラスト不足を感じるケースや目次の表示が美しくない場合などがあり、過信は禁物。
日経の紙面ビューアも快適(文字が細く感じるときもありますが)。
雑誌については楽天マガジンが快適に読めます。(dマガジンはシステムアップデート後はOKという記事を見ましたが私の環境では「NotFound.」と出て認証が進まず使えません。)
純正アプリのNeoReaderはPDF以外も読めます。(O'ReillyのリフローEPUBはMoon+Readerでうまく読めないのですがNeoReaderなら快適に読めます。)書き込みやサイドノートづくりも出来ます。書き込み系の機能がノートアプリのアップデートに追いついておらず横ボタンでの消しゴムなどNeoReaderでは使えない機能があります。今後のアップデートに期待。

ブラウザ:
純正ブラウザとFirefoxを使っていて、特に問題なく使えています。

将棋関係について:
棋譜中継アプリの購入記録復元ではボタンが見えないので注意。
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こんなかんじで、見えないボタンを押す必要があります。それ以外は普通に動きます。
順位戦棋譜速報はFireFoxで普通に見られます。王座戦の観戦記は日経朝刊のラテ欄の下で読めますし、将棋世界楽天マガジンで。
いちおう将棋ウォーズも動きますが、さすがにこれで対人対局する気にはなりません。

まとめ&個人的な感想:
日中は電子ノートとして、夜は発光しないので睡眠を妨げないという点を活かして電子書籍だけでなくブラウザやtwitter棋譜中継などを見る、という活用スタイルに落ち着きました。電子書籍を読むために買ったものの、それ以外の用途でも活躍しています。

正直、電子書籍はもっと軽い端末の方が読みやすいです。6〜7インチの端末で読める本ならそのような端末で読んだ方が楽。もちろん、10インチだからこそ読める本もあるわけで、今まで読みづらくて放置していた本を読むのが捗ってます。
結局1台でなんでも済ますというのは難しいのです。Kindle/Koboは維持が楽なので小さい本はそちらで読む、と併用した方が良さそう。
電子ノート+大きい本専用の読書端末、と割り切るならSony電子ペーパーの方が軽くて良さそうに思うのですが、あちらはもっと高価ですし。

こんな感じで、いろいろ制約があったり読書専用端末としては重かったり、手放しで勧められるデバイスではありませんが、BOOX NoteはE-Ink端末好きには楽しいデバイスだと思います。

指す将第8局

頭痛はまだ続いているものの身動きできるレベルになり、熱も下がりました。
3手詰を解いてから、久しぶりに将棋ウォーズ指してみたら3連敗。ダメダメだーと思いましたが仕方ありません。

戦型は角換わりになりました。よくわからないなりにとりあえず仕掛けてみたもののうまくいかず。激指先生によると途中までは良く指せていて、自分が無理だと思って見送った手の方が良かったとのこと。経験値が足りないのと、読みが遅くて実戦で使い物にならないのを感じます…。
将棋難しい、角換わりメチャ難しくて意味わからないですが、楽しかったです。
「将棋は面白いですよ。今日負けた私が言うのだから間違いありません。」と豊島棋聖を真似て言ってみたり。まあ、それ以上に将棋を指せる体力と余裕があることが素晴らしく貴重なことだと思うのですが。

今日の叡王戦では谷川先生が森内九段に大逆転勝利。指す将している間に深浦九段には負けてしまったそうで残念。

近況(夏は体調崩しがち)

どうにも夏に弱いのか、このところ体調を崩しており、平日なんとか乗り切る→週末になると一気に熱が出る→良くなってきたと思ったら副鼻腔炎が悪化して激しい頭痛に見舞われる、というループで将棋どころでない日々を送っています。昨日は将棋まつりに行く予定で年休を入れておいたけれど病院行って薬飲んで寝て終了。今日はニコ生TSで叡王戦をちょっと見て、薬飲んで寝ています。

そんな状態なので社団戦2日めは出られず。チームはメンバー不足で困ることもなく好成績を上げたようでほっとしました。
指す将順位戦は明日。…とりあえず熱が下がって将棋ができる体調になることを祈ります。

BOOX NOTEは意識的に持ち歩くようにしてます。せっかく買ったんだし、というのが理由ですが、それ以上にノートを取る習慣を身につけたい!と思っているので。
ソニーデジタルペーパー用テンプレート から「デイリースケジュール(縦)」をDLしてPNG形式に変換してBOOXのnoteTemplateフォルダに入れ、1日1ページ書くようにしています。前日の夕方/当日の朝にスケジュールとTODOを書いて、仕事しながらいろいろ書いて、夕方や夜に積み残したことや反省点を書いて使っています。ソニーのテンプレート、色が薄いですが良いです。1日1ページ書く、というコンセプトだとほぼ日手帳などありますが、ページが多くて重くなって持ち歩くのが億劫で全く続かなかったのですが、電子だと重さ無関係、書かない日/いっぱい書く日があっても平気なのがメリット。

スリープしないでノートアプリを立ち上げたまま(つまり、いつでもすぐ読み書きできる状態をキープしたまま)放置しても電池の心配をしなくて良いのが、iPadなど普通のタブレットとの一番の違い。スリープさせないのが電子ノートとして活用するためのポイントだと思います。

BOOX NOTEの設定については、Amazonのレビューが詳しくて、とても役にたちました。
https://www.amazon.co.jp/SKTSELECT-note-BOOX-NOTE/product-reviews/B0796Y1QYR/ref=cm_cr_dp_d_show_all_btm?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews
紹介されているRotation Control(https://play.google.com/store/apps/details?id=org.crape.rotationcontrol)と戻るボタン(https://play.google.com/store/apps/details?id=mavie.shadowsong.bb)は必須レベル。

BOOX NOTEを買いました

E-Ink android端末という超ニッチでマニアックな端末です。販売元のSKTさんも「普通の端末だと思って気軽に買うな」と何度も警告するレベル。こんなもの買うのはE-Ink端末もAndroid端末も複数台買ったことがあって、いろいろあっても自己責任で納得できる人だけ。

win-tab.net

E-Ink端末好きにはぜひレビュー動画を見てほしいです。Kindle系やKobo系を(最新版は持ってないですが)使ってきた立場で見ると、驚愕の速さです。
とにかく普通のAndroidに近い速度で、いままでのE-Ink端末とは明らかに違います。こちらはE-Ink端末だから一呼吸置いてから動くものと思って使っているので、普通にサクサク動くので驚愕するばかり。A2モード(低画質モード)で使っているかぎりにおいては、twitterや普通のアプリのスクロールも無難に処理します。すごい。

KindleDXが軽くなって(325g!)、はるかに速く、便利になって(ふつうのメモリ2GB搭載android端末、ソフトウェアキーボードの速度もKindle/Kobo系から見ると速い!)、個人輸入しなくても手に入ってお値段5万円。当時KindleDX買ってた人にはおすすめ。
(お値段について:SKTで期間限定1万7千円引きキャンペーンをしていたので。ちょっと前にAmazonで期間限定1万7千円引きをやってましたし、おそらくこれからもときどき、AmazonやSKTで期間限定値引きはあるものと思います。)
KindleDXは重くて手首を痛めるのが原因で手放したのですが、BOOX NOTEも(DXより軽いとはいえ)片手で長時間持つのはやはり手首に負担がかかる気がします。持ち方については今後アクセサリーなど工夫が必要そう。(M5とほぼ同じ重さなのですよね。M5、性能は良くても重くて買う気にならない…)
追記:重い…と思って量ってみたら340gでした。保護フィルムの重さとは思えないです。公称と実測に差がありすぎ。バンカーリングやホルダーのたぐいをつけずに使っていると片手で本を読むには重すぎ。付属の純正ケースは188g。つけると一気にKindleDX並の重さになってしまいます。壊れやすいE-Ink端末をケースなしで持ち歩くのは怖いですが、諦めてケースなしで使います。

レビューは既にあちこちで書かれていますが、アップデートでずいぶん使用感が変わっています。アップデート前のレビューで問題点として挙げられてたところで改善されてるところが多いです。
特に使い勝手いまいちと言われていたノート機能がすごく改善されてるように思います。自分はアップデート後しか知らないのですが。消しゴム機能がスタイラス横のボタンで切り替えられるのが便利です。書き心地もちょっと前のiPad pro/現行iPadと遜色ないというか、個人的にはBoox noteの方が好みです。書き心地については速度というより感触の問題が大きいかもしれないので、iPad+ペーパーライク保護フィルムなら良いのかも。

追記:付属のPDFビューアアプリは書き込みができるのですが、消しゴム機能はスタイラス横のボタンで切り替えられないです。消しゴムの動きも古いメモアプリと同じく、一筆で書いた部分が一度に消える方式。PDFに書き込むときはけっこう書いたものを消したいときがあるので、このあたりがメモアプリと同じ挙動になってくれると使い良いと思います。
また、A4横向きで作成したPDFを表示できませんでした。縦向きなら高解像度スキャンしっぱなしの500MB以上のファイルでも大丈夫ですがサイズが大きいと読み込みは遅いです。

hontoアプリは使いづらくて不向き、というレビューがどこかでありましたがA2モードにしていればページめくりの横スクロールアニメもそれほど気になりません。そもそもページめくりアニメがあるのはコミックだけで、文字モノはページめくりアニメがないので快適。hontoはE-Ink端末がないから文字モノを買うにはちょっとなあ、文字モノはKindleKoboに限るよね、と思っていたのですが、これで文字ものを買うストアに制限がなくなった気がします。

追記Kobo/Kindle以外で買った文字モノが大画面E-Inkですごく読みやすい・自炊PDFもE-Ink端末とは思えないレスポンスで快適に読めるし大画面、というのが今のところ最大のメリット。割引につられてKobo/Kindle以外で買ってしまった文字モノを読むのが捗ってます。XperiaZ4Tablet購入後E-Ink端末を使っていなかったので、E-Inkの良さを再認識。
本を読みながら気になったことを調べるのにブラウザもよく使っています。A2モードで使う分にはあまり不満はありません。唯一の物理ボタンがbackボタンなのも気に入っています。
アプリ切り替えがステータスバーからなのでフルスクリーンだと不便。結局フルスクリーンにしないで使っています。

もうちょっと使い込んでからあらためてレビューを書きたいと思います。
我が家ではいままでエース扱いだったXperia Z4 Tabletとの使い分けに悩みそう。

追記:いまのところメイン&風呂用がXperiaZ4Tablet、読書端末がBOOX NOTEと使い分けています。大きいKindle/Koboのような扱いですね。読書端末として340gは重すぎます。boox novaがメモリ2GBだったらなぁ。
自分の場合メモやノートを書く習慣があまりないので、せっかくのメモ機能はあまり使っていません。むしろ「せっかくステキなメモ機能があるんだから使おうよ!」と書く習慣を身につけたいところです。

指す将第7局

たしか三連休に予定を入れてたなぁと思って確認したら今日。
とはいえ他の予定をいろいろ入れてしまっていたので夕方帰ってきてから慌ててウォーミングアップに将棋ウォーズで指してみて、ひどい負け方してから本番…。

角換わり先手腰掛け銀に対して後手棒銀に構えました。先手腰掛け銀VS後手棒銀の定跡は全く覚えてないけれど棋譜には覚えがあるわけで序盤は有利に進めたものの、中盤で受けに回る必要がないところで受けに回り、両取りから飛車を捕獲されて終了でした。
これで将棋倶楽部24、13級に落ちてしまいました。

角換わりに限らないでしょうが、とにかく手番重要。手番さえ握っていれば相手にハッキリした狙いがあろうが関係なく攻め続けて攻めに乗じて狙われてる駒を逃がすこともできてしまうので。

しばらく将棋を指してないと全く相手の狙いがわからないし自分も何をしたら良いやらわからなくなるなぁ〜。とはいえ他にやること・考えることがいろいろあって、なかなか将棋に集中するのは難しいのですが。

対局相手のろっしーさんが退出したあと一人感想戦していたらのののさんがきて棋譜を見てもらえてありがたかったです(*´∀`*)

これで相居飛車3連戦が終わり、今後は対振り飛車戦が続くものと思われます。最近対振り飛車に全く自信がなくなってしまいました。対振り飛車、序盤をちゃんと研究しておかないとひどい目に遭うばかりな気がします。

将棋の近況

と、まとめて書いて済んでしまうくらい、将棋やってないです、最近。
社団戦以来、指導対局しか指してない…。
今日から三連休なので頑張ります。そういえば今日は指す将順位戦の予定が入ってたような。

棋譜並べはぼちぼち続けています。
谷川浩司全集〈平成9年度版〉谷川竜王(当時)が羽生名人(当時)に勝って永世名人資格を取得した年で、しかも棒銀や右四間といった急戦をタイトル戦に採用しているので面白いです。羽生さんとの対局は一直線の斬り合いが多く、お互い読みに自信がありつつ、しかも相手の読みを信じている感が伝わってきます。
谷川先生の勝局は「光速の寄せ」の名に恥じぬ華やかさ。
shogidb2.com
短手数なのでぜひ棋譜再生してみてください。えぇーっ!???って感じですよ。

将棋倶楽部24TrackerJ更新(不具合修正)

棋譜ビューアが立ち上がらない状態になっていたのを修正しました。

Windows,Linux用のjarファイルそのもの:
Dropbox - sc24tracker.jar


Mac用のapp版はこちら。
www.dropbox.com

最近まったく東京道場で対局してないので棋譜をダウンロードできるか自分でテストしてなかったのですが(<おい)、そこは動くようになったようでよかったです。